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淡路牛すじボロネーゼ 天然酵母パン付き

淡路島揚げピザ

自家製の野菜酵母液

伏木 暢顕

伏木 暢顕

NOBUAKI FUSHIKI

10W シェフ

東京都出身。

醸造料理人であり、日本の発酵食文化伝承人。 


発酵教室の講師としても活躍し、

現在の『発酵食』『麹』人気の立役者の一人。


飲食店のメニュー開発のエキスパートとして、

日本全国フードコンサルティングも数多く手掛け、

人と文化と発酵を通じて地域活性化、蔵の存続に注力している。

2021 年淡路シェフガーデンに出店。

<旨味をジュワッと引き出す凄技!発酵王子、淡路島に降臨>

――「発酵王子」として有名な伏木暢顕シェフ監修のお店「10W(ジュワット)」。

まずは、お店の代名詞ともいえる「発酵」について、お聞かせください。

第一に、 お客様に本当に美味しいもの、

そして安全で安心して食べていただけるものをご提供したいと考えています。


そのためのキーワードとして「発酵」というものが大変重要なものとなります。

まず美味しさですが、味覚には「五味」と言って、

5種類あると言われています。

それは「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」「旨味」。

最後の「旨味」は、昆布などに含まれる「グルタミン酸」や、かつお節などに含まれる「イノシン酸」が代表的な成分で、それに感応する味覚芽の存在を発見したのは日本人です。

豊かな「旨味」 を含む調味料、「旨味」 を充分に引き出した食材、 これらを使用することで、より美味しいものをご提供できると考えています。


また、 伝統的な発酵技術による醤油や味噌の場合、

作る上で合成保存料や食品添加物を全く使用しないため、安心してご提供できます。

醤油も味噌も伝統的な製法で出来上がるまで 1 年や 2 年以上かかるものですが、その時間がかけがいのないものと言えます。

よけいな塩味がなく、旨味がよりふくよかになるのです。

かつお節に関しては、 腐敗を防ぐために、あえてある種の麹カビを吹き付けて悪性のカビの繁殖を抑えるという手法を取ります。

安全な防腐剤です。

この良性の麹カビは、同時にかつお節の水分を吸い上げ、

また、かつお節内のうま味成分を増やすという働きをします。

これも発酵の効果です。


日本の伝統的な発酵技術の基本となっているものは「麹菌」 というもので、

これは日本にしか存在しない菌です。


最近では、日本の豊かな発酵食文化が、

ヨーロッパをはじめ海外からも注目されています。

当店は、この発酵食文化をメニューとしてお届けしているのです。



――現在、大人気のフライドチキンの秘密について、教えてください。

当店のフライドチキンは、 発酵により肉を柔らかくし、

旨味を充分に引き出した鶏肉を使っています。

淡路の玉葱、 セロリ、 生姜、 ニンニクといったものといっしょに漬け込んで発酵させますが、

玉葱やセロリが含む酵素が肉を柔らかくするのです。

漬け込む時間によって、肉の柔らかさやうま味が変わってきます。


当店ではそれを最高のタイミングでフライドチキンにして、お出ししています。

ジューシーで豊かな味わいのフライドチキンをぜひ、ご賞味ください。



――人気のフライドチキンの秘密は、これも、こだわりの発酵にあったわけですね。
4月からは、このフライドチキンに加えて、 新しくパスタとピザが登場すると伺っていますが、こちらも、発酵がキーワードになるのでしょうか?

その通りです。

パスタに関しては、淡路牛すじボロネーゼのパスタ1種類になります。

通常、ボロネーゼは牛肉のミンチを使いますが、当店では地元淡路牛の牛すじを使います。

その牛すじを、生揚(きあげ)醤油、そして「はっこんぶ」という粉麹と昆布とで熟成させた自社製塩と合わせて、1日寝かせます。

生揚醤油は火入れをしていない醤で、 酵母・酵素が生きたまま含まれているため、 食材のタンパク質、脂質が分解され、軽い感じに仕上がります。

これをオーブンで焼いて、さらに余分な脂や臭みを取り除きます。


当店では、これに「たまり」「豆味噌」「昆布だし」といった和の要素も加えながらパスタソースにしていきます。

通常のボロネーゼだとトマトの味がかなり強かったり、脂がくどい場合があります。

これが肉本来の風味の邪魔になるのです。

しかし、当店のソースは肉の本来の旨味を充分に味わえるものになっています。

これに合わせるのが、淡路麺さんの生パスタです。

麺自体がもちもちしていて、 食感がかなりよい。

ソースに絡みやすく、 味の吸い込みも優れています 。



――つづいて、ピザについてご紹介ください。

淡路島揚げピザは、 通常の丸い生地にソースと具材を乗せて、 折りたたんで半月状にしたも

のを油で揚げた、10W オリジナルの揚げピザとなります。

具材は、淡路産のトマト、 淡路牛乳さんのモッツァレラチーズとモッツァレラのシュレッドチーズ。

ちょうどマルゲリータピザを半分に畳んだようなものですね。

トマトは、 酸味と甘みのバランスを考えて、このピザに一番合うものをセレクトしています。

基本のトマトソースは、まずは「はっこんぶ」と、だし昆布を焼いてパウダー状にしたものをトマトにふりかけ撹拌し、それを布で包んで1日吊るして余分な水分を取り除いたものを使って作ります。

昆布の旨味が閉じ込められたトマトソースとなります。


ピザの生地ですが、自家製の酵母液と小麦粉とを合わせて3日かけて発酵させて作ります。イースト菌を使ったものと比べて、いわゆるイースト臭さというものがありません。

揚げ油は「ジュンコ de オイル」さんのものを使用しています。

油の吸い込みが少なく、キレが良くカラッと揚げられます。

そのため、当店の揚げピザは、ボリュームがあってもくどくなく、冷めても美味しく充分にご満足いただけるものとなっています。



――新しいメニューもとっても楽しみです。これからいらっしゃるお客様へのメッセージはございますか?

大人の方にも、お子様にもご満足いただけるメニュー、 伝統の発酵技術による豊かな風味と、添加物のない食材にこだわった健康的なメニューをご提供しております。

ぜひお店に来ていただいて、「本当の美味しさ」を感じていただければ幸いです。

――「発酵王子」として有名な伏木暢顕シェフ監修のお店「10W(ジュワット)」。

まずは、お店の代名詞ともいえる「発酵」について、お聞かせください。

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